プロジェクション溶接について
プロジェクション溶接とは
プロジェクション溶接は、母材の溶接箇所にプロジェクション(突起部)を設けて、この突起部分に電流を集中して流し、加熱すると同時に加圧接合する抵抗溶接です。
母材に設けた突起部に集中して通電させるため、溶接する母材の板厚が異なる場合でも小電流で電流密度を高くすることができるので、確実なナゲット(重ね抵抗溶接において、溶接部に生じる溶融凝固した部分)を形成し、良好な溶接を行うことができます。
プロジェクション溶接例
ナットプロジェクション溶接
リングプロジェクション溶接
ナットの種類
1. 四角ナット
2. パイロット付六角ナット
3. 丸ナット
4. ツバ付六角ナット
5. T型ナット
6. 袋ナット
ナット付上部チップの逃げ穴について
上部チップに逃げ穴を設けることにより、ガイドピンの折れ・スパーク等の不具合が激減します。
逃げ穴のある当社製品
逆付防止チップ・欠品防止チップについて
逆付防止チップについて
正常な場合
逆向きの場合 ※ナットの足がSSリングに溶接されます。
逆付防止チップ(四角ナット用)の選定について
Φd=(四角ナットのA寸法)-1㎜を目安にして下さい。
※例えば、A寸法が11㎜の場合、ΦdはΦ10となります。
逆付防止チップ(六角ナット用)の選定について
Φd=(四角ナットのA寸法)-1㎜を目安にして下さい。
※例えば、A寸法が17㎜の場合、ΦdはΦ16となります。
欠品防止チップについて
正常な場合
逆向きの場合 ※無通電となります。
欠品の場合 ※無通電となります。
欠品防止チップ(四角ナット用)の選定について
Φd=(四角ナットのA寸法)-1㎜を目安にして下さい。
※例えば、A寸法が14㎜の場合、ΦdはΦ13となります。
ナット付下部電極組合せ例
エアータイプ
ナット付ガイドピン、エアーキャップ 選定方法
四角ナット・六角ナット用 選定方法
エアーキャップ穴径は、ワーク穴径と同寸法をお選びください。
ガイドピンの外径は
・3S(KCF)エアーピンの場合
ワーク穴径に対し-0.1~-0.2mm でお選びください。
・セラミックス系ガイドピンの場合
(Gガイドピン・シリガイドピン・アルガイドピン)
ワーク穴径に対し-0.1~-0.2mm でお選びください。
例)
3S(KCF)エアーピンでM6ナット(ワーク穴径φ7)の場合
セラミックス系ガイドピンでM6ナット(ワーク穴径φ7)の場合
ウェルドナット溶接条件表
六角ナット
四角ナット
あくまでも目安としてご使用ください。溶接条件は、ワーク・溶接機・電極チップの先端形状等により変わりますので、事前のテスト等で確認する等して十分にご注意ください。